【小学生になってもおねしょが続く?🌙 東洋医学から見る“夜尿症”】

「もう〇〇歳なのに、まだおねしょがある」
「怒りたくないけど、ついイライラしてしまう…」
「病院では“そのうち治る”と言われたけど、心配で」

そんな風に、夜尿症(やにょうしょう)で悩まれている親御さんは少なくありません。

陰陽堂にも、こうしたご相談で来られる方がいらっしゃいます。
特に、心や体が繊細なお子さんに多く見られる印象です。

「心や体が繊細」とは、たとえば──

  • ちょっとしたことで緊張しやすい、びくっとしやすい
  • 慣れない場所や人が苦手、環境の変化に敏感
  • お腹をこわしやすい、体調が不安定になりやすい
  • 夜にぐっすり眠れない、夢をよく見る
  • 疲れやすい・風邪をひきやすい・冷えやすい
  • おねしょをしてしまっても自分でとても気にする

こういった子どもたちは、心(こころ)と体のバランスが崩れやすく、夜尿などの症状につながりやすい傾向があります。

今回は、東洋医学の視点から夜尿症をどう見ていくか、
そしておうちでできるヒントについてお届けしていきたいと思いますー。


◆ 東洋医学では“腎(じん)”と“心(しん)”のバランスに注目🌱

東洋医学では、夜尿症を単なる“排尿のリズムが安定しきっていない状態”とは考えません。
体の成長や自律神経、そして心の状態とのつながりに目を向けていきます。

ポイントとなるのは、

  • 腎(じん):発育や排尿コントロールをつかさどる
  • 心(しん):睡眠・安心感・精神的な安定に関わる

この「腎」と「心」のバランスが崩れていると、
“寝ている間に無意識におしっこが出てしまう”という夜尿が起こりやすくなるんですね。


◆ 夜尿が続いている子の“体の特徴”として多いタイプ🌙

🌿 腎(じん)のエネルギーが弱いタイプ

体の土台となる「腎(じん)」の働きがまだ弱く、体力や発育のペースがゆっくりなお子さんに多い傾向があります。
特に──

  • 足腰が疲れやすい・寒がりで冷えやすい
  • 顔色が青白く、寝起きが悪い
  • 夜中におしっこを我慢したり、コントロールする力がまだ育ちきっていない

といった特徴があります。
東洋医学では「腎」は排尿を調整する力や成長のエネルギーに関わるため、腎の弱りが夜尿としてあらわれることがあります。


🌿 心(しん)が過敏になっているタイプ

昼間の刺激や緊張をそのまま夜まで引きずってしまうタイプです。
こんな傾向はありませんか?

  • 学校や習い事をがんばりすぎて、寝るころまで頭がフル回転
  • 小さなことを気にしやすい・不安になりやすい
  • 眠りが浅く、ちょっとの音ですぐ目が覚める

このタイプは、「心(しん)」の働きが乱れ、睡眠の質が下がることで、夜中の排尿を抑える力が働きにくくなると考えられます。


🌿 脾(ひ)の弱りからくるタイプ

食が細い、食べムラがある、すぐお腹をこわす──
胃腸の弱さからエネルギーをうまくつくれないタイプです。

  • 食べる量にムラがある・お腹が張りやすい
  • 少しの疲れで体調を崩しやすい
  • 足や顔がむくみやすい・顔色が黄色っぽい

「脾(ひ)」は食べたものから“気(き)”や“血(けつ)”をつくる臓腑なので、うまく働かないと体全体のエネルギー不足に。
結果として、夜間の体温調整や排尿コントロールにも影響が出てきます。


◆ おうちでできる🌙やさしい夜尿ケアのヒント

東洋医学では、「焦らず、整えること」が僕はなにより大切だと考えます。
夜尿は、“ココロ”と“カラダ”のバランスがほんの少し乱れているサインかもしれません。
まずは、日々の中でできる「やさしいケア」を一緒に取り入れてみませんか?


🔹 お腹・腰を温める(腹巻・湯たんぽ・足湯)
▶️「腎(じん)」の働きを助けるには、お腹・腰回りを冷やさないことが大切。とくに足首や腰に冷えがある子は、腹巻や足湯で“陽気”を補う習慣を🌿

🔹 夜の水分は控えめに、でも日中はしっかりと
▶️「脾(ひ)」や「腎(じん)」に負担をかけないために、水分は昼間にこまめに摂り、夜は控えめに。寝る前の水分は体に溜まりやすく、排尿の調整が難しくなります。

🔹 眠る前は、“陽”を静めて“陰”を養う時間に
▶️ 東洋医学では、夜は“陰(いん)”が満ちてくる時間。照明を落とし、テレビやスマホを控え、静かな時間を過ごすことで、心も体も休む準備が整います。

🔹 夜中に起こさず、ぐっすり眠らせてあげる
▶️ 睡眠中に深く“陰”を養うことが、腎の発育や排尿リズムの安定にとってとても大切。夜中にトイレに起こすより、自然な睡眠を優先してくださいね。

🔹 「大丈夫だよ」のひと言で、心に余白を
▶️ 夜尿は、心の緊張が原因になることも少なくありません。怒らず、責めず、ただ安心させてあげることが、一番のケアになる時もあります。

🔹 おへその下に「お灸(きゅう)」をしてみるのも◎
▶️ 東洋医学では、「関元(かんげん)」「気海(きかい)」といったおへその下のツボが腎と膀胱をあたため、気を補う場所とされています。※ご家庭で行う場合は、台座灸(安全なお灸)をおすすめします。


「今日すぐ全部やらなきゃ」ではなく、
できることから、ゆっくり・コツコツで大丈夫ですからね🌙
お子さんの“本来のリズム”を思い出せるように、
東洋医学はそっと寄り添いながら整えていきます。


◆ 陰陽堂でのアプローチ🪡

陰陽堂では、お子さんの体質や性格に合わせたやさしいはり治療や整体、
ご家庭でできるセルフケアや食養生についても丁寧にお伝えしています😊

「夜尿が気になるけど、薬に頼りたくない」
「子どもがリラックスできるケアを探している」

そんな方は、ぜひ一度ご相談ください。

お子さん自身が“自分の体に安心できる感覚”を少しずつ育んでいけるよう、
やさしく、ていねいに整えていきます🌿


◆ まとめ:夜尿は「体の声」でもあります🗣

夜尿症は、叱って治すものではありません!!!
体と心のバランスが整ってくれば、自然とおさまっていくことがほとんどです。

🌙 無理なく、
🌿 あせらず、
🪡 その子らしいペースで。

夜のおねしょは、体の中からの「ちいさなサイン」かもしれません。
その声に耳を傾けて、安心できるケアを一緒に考えていきましょう☺️

周りの子たちと比べることなんて、なーんにもないんですよ。
その子らしさを育ててあげる。僕はそれが親の役目だと思っています。

📍施術のご案内
東洋医学知療院 陰陽堂(とうよういがくちりょういん いんようどう)
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